ターニングポイントは、たまたま参加した展示

――模型屋さんでバイトをしながら、卓上サイズの作品づくりを始めた小野川さん。その後どんな作家生活を歩まれていくのでしょうか?

小野川:専門学校時代の先生から連絡があって「アンデパンダン展」に誘ってもらいました。「作家を目指している人に声をかけているんだけど、期限もあまりないから、出品する作品はなんでもいいよ。卒業制作でもいいし」といわれて。それで卒業制作を出したら、賞をもらえたんです!

――展示に参加して良かったですね。

小野川:賞をもらった人が7人いたんですけど、次はその人たちを集めてグループ展をやるということで、自画像の作品と、卒業制作と、そのときつくっていた卓上サイズの作品を出しました。そしたら、たまたま見に来ていたテレビ関係の方が「番組に出ませんか?」と声をかけてくださって。「アーホ!」という深夜番組で、司会が千原ジュニアさんだったんですが、卓上の作品を2個、千原ジュニアさん本人が「買います」といってくださいました。

――数珠繋ぎで、嬉しいことが繋がっていきますね!

小野川:初めて作家として、作品を買ってもらったのが千原ジュニアさんだという(笑)。当時お姉さんが入院していたみたいで、お姉さんに贈られたみたいですね。その後も、番組がきっかけで渋谷の西武デパートさんから連絡が来て、作品をつくったり。展示で出会った人がきっかけで、次の展示に繋がったり。ずっとそれの繰り返しです。

インタビュー:今井夕華